iPhoneでApple Musicのイコライザを瞬時に開くショートカット

iOS「設定」→「アプリ」→「ミュージック」→「イコライザ」の設定画面

加齢に伴う聴覚マスキング(※)もあって、音楽を聴く際はイコライザーによる補正を重宝しています。ただ、よく用いるiPhoneのApple Musicは、イコライザー設定が「設定」アプリの中にあり、イチイチ開くのが面倒です。各種イコライザーアプリもありますが、いずれも有料(それも月額サブスク制!)なので積極的に使いたい気にもなれません。

そこで、iOSのショートカット機能を用いて、ワンタップで瞬時にイコライザー設定画面に辿り着く仕組みを作ってみました。


iOSの「ショートカット」アプリでは、直接「設定」アプリ内の特定の画面(ここでいう「ミュージック」→「イコライザ」)を開くことはできません。そこで「URLスキーム」なる方法を利用して特定の設定画面を開きます。 

(1)iPhoneの「ショートカット」アプリを開く

(2)右上の「+」ボタンをタップして新しいショートカットを作成します

(3)追加するアクションの「Web」をタップ(下記スクショの右にある項目) 

iOSショートカットの作成画面その1

(4)その中から「URLを開く」を選択

iOSショートカットの作成画面その2:URLを開く

(5)指定するURLとして下記を入力します↓

prefs:root=MUSIC&path=com.apple.Music:EQ

(6)右上「完了」をタップして保存

これでショートカットの完成です。完成したショートカットをタップするだけで、「設定」→「アプリ」→「ミュージック」→「イコライザ」が瞬時に開くようになります。

意外に便利なので、よろしければ使ってみてください。〔了〕

  

※補足情報1:ショートカットのコード解説

この「 prefs:root=MUSIC&path=com.apple.Music:EQ 」は、iOSの「URLスキーム」と呼ばれる仕組みを用いて設定アプリ内の特定の画面を開くためのコードです。

prefs:root=MUSIC&path=com.apple.Music:EQ

 

URLで「prefs:」と指定すると設定アプリを開くことができます。

次の「root=MUSIC」は、設定アプリ内のトップ(=root)にある、「MUSIC(=ミュージック)」項目を開け、との意味になります。

続く「&path=」は、前述「root=MUSIC」で指定した中の特定のページを開けの意味。

ではどこを開くのか。これに続く「com.apple.Music:EQ」にて、アップルのアプリ「Music(ミュージック)」内の「EQ(イコライザ)」画面と指定する意になります。

 

つまり、

prefs:root=MUSIC」で「 設定」アプリの内「ミュージック」画面を開く

&path=com.apple.Music:EQ」で、更にその中の「イコライザ」画面を開く

という仕組みです。


※補足情報2:「聴覚マスキング」とは

聴覚マスキング(Auditory Masking)とは、ある特定の音(ターゲット音)が、別の音(マスカー音)の影響によって聞こえにくくなる現象。人間の聴覚限界や脳の情報処理の仕組みによるもので、加齢による聴覚の衰え(加齢性難聴:Presbycusis)とも密接に関わってきます。

一般的に年齢40代から加齢性難聴の影響によって高音が聴こえ難くなる等の影響が出てきます。その為、聴こえない高音域を補うよう、中域の厚さを持たせたり、残響音から高域を「聴けている」ように錯覚を起こす等、中高年は音楽ひとつ聴くのにも、自らの脳を錯覚させる涙ぐましい努力が必要なのです。そうした努力の1つにイコライザー機能の駆使があります。

歳を取ると、本来ダイナミックレンジの狭いアナログレコードの音が妙に心地よく思えたりするのも、この辺りが影響しているのかも知れませんね。

 


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